イタリアン・ホラーの巨匠、マリオ・バーヴァの監督作をアマプラで連日鑑賞。実は初めて観たんですけど、やっぱりスゴい監督だったんですね。
新川です。どうも。
まぁ、ホラー映画好きの間ではレジェンドの一人として有名な監督ですよね。でも配信以前の時代、バーヴァの映画は長らく視聴が困難だったので、名前は知ってたけど観たことはなかったんです。
なので今回ぼくが観たのは『血ぬられた墓標』(1960)『白い肌に狂う鞭』(1963)『血みどろの入江』(1971)という3作だったんですけど、いずれも昔メッチャ観たかったやつなんですよ。それが今は配信で観れると知って「えーっ、それは観なきゃ」と思って。ほぼ20年越しでようやく鑑賞が叶いました(ほんと、便利な世の中になりましたね)。
個人的には、この3作の中では『血ぬられた墓標』が一番面白かったですね。傑作。今観ても全然コワいホラー演出が随所にあって、これは子どものころに観てたらトラウマになるやつ(笑)。『白い肌に狂う鞭』も素晴らしかった。不気味でおそろしい、けど同時にものすごく美しい・・・真剣な鑑賞に値するゴシック・ホラーでした。
でも『血みどろの入江』、これはヒドかった(笑)。いや、ツッコミどころ満載のB級映画としては味わい深くて良かったんですけど、その前に観た2作との落差がスゴ過ぎて。同じ監督の映画とは思えませんでしたね。
ただこの映画は、タイトル通り海辺の別荘地で次々に殺人が起きる話で、いわゆるスプラッター・ホラーの原点と言われてるんです。で、このジャンルにおける「B級映画感」って、今も受け継がれてる大事な要素なんですよね。
なぜなら、人が惨たらしく殺される・・・その様子をありありと見せるっていう映画をまともに撮ったら、それはやっぱり気楽に観られるものではなくなってしまいますから。そういう題材の映画をエンターテインメントとして成立させるには、強調された「作り話」感、つまりB級映画感が必要なんです。明らかに現実離れしたバカバカしい世界観の中だからこそ、血みどろの殺人シーンも我々観客は心を痛めずに観ることが可能なんです。
だから、バーヴァもやっぱりそのことは考えたと思うんですよ。たぶん(笑)。少なくとも一流の腕を持つ監督がチープな演出に徹したのには、何らかの意図があったはずなんです。それが事実なら、『血みどろの入江』も文句なしに賞賛すべき作品ですね。
ラストとかもう無茶苦茶でしたけど(笑)。心の底から「なんだこりゃ?」って思っちゃった(笑)。
それではまた。