アマプラで『呪いの家』(1944)というアメリカの古いホラー映画を観ました。もう最近そんなんばっか観てますけど(笑)。
新川です。どうも。
おすすめラインナップの中から「マーティン・スコセッシも絶賛した幽霊屋敷映画の原点」という紹介文に惹かれて観てみたんですけど、これが傑作でした。
物語の主人公は、音楽家の青年リックとその妹のパメラ。二人は海辺の町を旅行中、偶然見つけた空き家の屋敷をいたく気に入ってしまい、そこへ移住することに。ところがそこは、地元では有名ないわくつきの家・・・。案の定、屋敷内で夜な夜な起こる怪現象に兄妹は悩まされます。そこで二人は、屋敷の元オーナーであるビーチ中佐と名乗る老人や、その美しい孫娘のステラ、親切な地元の医師スコット、といった登場人物たちを巻き込みながら、この奇怪な屋敷の謎を解き明かそうとする・・・そんな話です。なのでこれもまた、あらすじは定番のホラーですよね。
でも、キャストの魅力とミステリー要素の面白さでグイグイ引き込まれる上に、見せ場のホラーシーンが全部しっかりコワい。これはもう100点満点(笑)。しかも前半はコミカルなシーンもあるし、主人公リックとステラの甘酸っぱい恋模様も描かれたりして、一見そんなにコワい映画じゃなさそうなんですよ。それだけにホラーシーンのガチさにビビらされるっていうメリハリの効いた構成も見事でしたね。
とくに、終盤ついにスクリーンにその姿を見せる、屋敷に取り憑いた幽霊の描写はかなりヤバいです。1940年代の映画とは思えないその映像表現に、二重の意味で驚きました。これはほんと、心霊モノのホラーファンは必見の一本です。
あと、ぼく的に驚いたことがもうひとつあって。前半のリックとステラのロマンスのシーンで、屋敷でのディナーに招かれたステラが、リックの部屋にあるピアノを見て「何か弾いて」って、彼にお願いするんです。そこでリックは自作の新曲を弾いて聴かせるんですけど・・・なんか聴き覚えのある曲だったんですよ。で、それを聴いたステラが感動して「素晴らしいわ。なんて曲?」って訊くと、リックは「星影のステラ」だって言うわけ。つまり彼女のために書いた曲だと。それを聞いたステラは感激して、すっかり彼に心を奪われちゃうっていう。そんなシーンがあったんですけど。
そのくだりを観てて、え?「星影のステラ」って、あの「星影のステラ」?と思ったんですよ。で、あとでネットで作品情報を調べてみたら、あの有名なジャズのスタンダード・ナンバー「星影のステラ」(“Stella by Starlight”)は、元々この映画のために音楽を担当したヴィクター・ヤングが書き下ろしたものだったんですね。だから、のちに歌詞も付けられて、多くのアーティストにカバーされるこのロマンティックな名曲は、意外にもホラー映画のために書かれたものだったわけ。
ちなみに初見時は気づきませんでしたが、映画のオープニングでも「星影のステラ」のメロディーがオーケストラ・アレンジで流れます。そちらが気になった方も、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
それではまた。