2013年5月24日金曜日

作品の「完成」とは。


じぇじぇじぇ。あまちゃん。あのヒロインのコ、可愛いよね。
新川です。どうも。

スペインの画家、アントニオ・ロペスの展覧会を観に行ってきました。
駅のポスターを見てずっと気になってたんですが、こないだJ-WAVEの番組で話題になってるのを耳にしたら「あ、観たい」と。
いや、良かったです。いわゆる「リアリズム」の絵なんですけど。あの、描き込みが細かい写真みたいな絵のことですね。ぼくはリアリズムはあんまり好きじゃなかったんですが、去年突然リアリズムのアンドリュー・ワイエスが好きになったりして、それがこう、伏線になってというか、なんか惹かれましたね。
とにかくひとつの作品にとんでもねぇ時間がかかってるっていう(笑)。それが非常に興味深かったです。基本的に作品はどれも、風景、静物、人物といった実際に存在するモチーフを描写してるんですが、その作業に10年とか20年以上とかかけてるんですよね(笑)。「じぇじぇじぇ」と(笑)。その間にだってねぇ、変わっちゃいますよね、モチーフが。どーゆーこと?って思うんですけど(笑)。
でも、その、最初に「この光景、この瞬間を描きたい」と思ってから、そんだけの長い時間情熱が持続するってすごいなぁと・・・いや、途中で途切れちゃったりもしてるみたいなんですよ(笑)。それがまた面白かったんですけど。10年くらい放置してまた続きを描き出したりとかね。非常に共鳴したんですけど(笑)。
ですからリアリズムの作品でありながら、どれもどこか「未完成」な印象を受けるんです。もう、超細かく描き込んである部分と「ここはザツに描いてるな・・・」っていうか(笑)、まだ描き直してる途中なんだっていう部分があって。実際何回も描き直してて、まだ終わってないっていうのが展示されてる感じで(笑)。
それでいて、観る人をちゃんと心から納得させる表現力があって、中途半端だなどとは決して思わせない。これはいったいなんなんだと(笑)。
この人は作品の「完成」ということについて、どう考えてるんだろう?と。っていうか、作品の「完成」って、なんなんだろう?と。
今の自分の制作状況もあって(笑)、なんか、そんなことを考えさせられましたね。

展覧会は、渋谷のBunkamuraミュージアムで6月16日まで開催しています。興味を持たれた方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

それではまた。