移動手段はもっぱら徒歩か電車のみのぼくですが、ひょんなことで先日、久しぶりにバスに乗りました。
新川です。どうも。
なんかね、意外と「映画的」な空間なんだな、と思いました。「なんだな」って、山下清みたいに(笑)。「え、映画的空間なんだな」(笑)。
でも実際「バス」って、映画によく似合う乗り物なんだと思います。物語の登場人物を「どこかへ運んでいく」もの。しかも乗客である彼らは(たいていの場合)素性のわからない運転手、つまり「見知らぬ何者か」にハンドルをまかせている・・・そう考えると、やはり非常にドラマティックな象徴となり得る乗り物です。
もちろん電車もまた然りですけど、電車はとにかく撮影するのが大変だって言いますからね。だから電車とバスで言ったら、映画に出てくる頻度が高いのはバスのほうだと思うけど、違うかな(でも、なんかそんな気しません?)。
個人的に「バス」の出てくるシーンが印象に残っている映画と言えば、先頃ベネチア映画祭で銀獅子賞を受賞された黒沢清監督の『CURE』(1997)。
まぁ、全編見どころだらけの映画ですけど、そのひとつが、役所広司さん演じる主人公が「いつの間にか乗っている」不思議なバスのシーン。
何故か窓の外はモヤのような雲のようなものしか映ってなくて。いったいどこを走ってるのか(笑)。明らかにこの世のもんじゃないバス。そういった説明は一切ないんですが、おそらく主人公の「異世界への移動」を表現したシーンなんですよね。あのバスは忘れられない。
いっぽう、バスのシーンがメインの「バス映画」で好きなのは、なんと言ってもヤン・デ・ボン監督の『スピード』(1994)。
減速すると爆発する爆弾が仕掛けられたバスに乗り合わせた乗客と、彼らを救出すべく奮闘する警察官たちの活躍を描いた傑作パニック・アクションです。
実は昨日観直したんですけど(笑)、やっぱ最っ高。やっぱ最っ高(2回言ってみました)。えー、この映画の魅力については、ぼくの解説など不要です。とにかくご覧になって、ひたすらその面白さに身をまかせて頂ければと思います。以上(笑)。
それではまた。