ツイッター等で好意的な反応を示してくださったみなさん、ありがとうございます。本当に、心から嬉しいです。
新川です。どうも。
というわけで、今回は『Street Illusion』の制作裏話でもしてみようと思います。
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まず、前作『Paintings of Lights』(2015)の制作を終えた時点で、「次はダンスミュージックのアルバムを作りたい」と思ったんです。もちろん歌モノでね。漠然としたアイデアでしたけど、それが出発点でした。
ぼくはもともとダンスミュージック、あるいはノリのいい音楽が大好きなんですが、自分の歌声に合わないと思っていたので、シンガーソングライターとしては、そういった曲を作るのはあきらめていたんです。それでスローからミディアム・テンポの曲ばかり作り続けて来たんですが、さすがに煮詰まった感があって(笑)。このへんで改めて、ぼくの歌声とダンスミュージックの可能性を探ってみようと。
当初はシンセサイザーとサンプラーを駆使した、80年代後半のエレクトロニック・ファンクみたいな方向に行こうとしたんです。具体的には、スクリッティ・ポリッティの『Provision』(1988)、アンビシャス・ラヴァーズの『Greed』(1988)といったアルバムを参考にしてました。
でも、上手くいきませんでしたね。トラックを作るのは難しくないんですけど、そこに日本語の歌を付けてぼくの声で歌ってみると、まー、ダサい(笑)。荻野目洋子さんとかが歌ったらピッタリだったと思うんだけど(笑)。
でも、次にアプローチした「グラウンド・ビート」には可能性を感じました。
やはり80年代後半にイギリスのソウル・トゥ・ソウルというグループが流行らせたダンスビートなんですが、ミディアム・テンポで比較的ゆったりしたグルーヴが特徴なんです。これならぼくの歌声でも合うんじゃないかと思って、グラウンド・ビートの曲をいくつか作ってみたところ、これがなかなか悪くなかったんです。いい線いってました。
ただ、何か煮え切らない・・・今ひとつグッと来ないんですね。理由は、結局グラウンド・ビートにそれほど思い入れがないからなんです。たしかにぼくの歌声には合ってるけど、作っていて心がときめかない。こんまりじゃないけど(笑)。「やっぱりこれも違うな」と(とはいえ「Fairy Tale」という曲には、グラウンド・ビートのエッセンスが少し入ってます)。
で、大昔に買ったブレイクビーツのサンプリングCD(「ヒップホップっぽいドラムの音」がいっぱい入った、クリエイター向けの音素材集です)を引っ張り出してきて、それを使って件のビートを作ってみたんです。ゴリゴリのハードコア・ラップが乗っかりそうなやつを(笑)。そこに適当な曲を付けて、ぼくの歌声を乗せてみました。いわば正反対のもの同士をぶつけてみたわけ。半ばヤケクソで。
結果は、案の定全然合いませんでした(笑)。「ですよね~」みたいな(笑)。
が、話が長くなり過ぎましたね(笑)。この続きは次回にしましょう。
それではまた。