2025年4月18日金曜日

去年マリエンバートで。


広末涼子さんの「奇行」のニュースを見て思いましたけど(ちょっとコワくなりましたよ、あれ)。春ってやっぱり、アタマがどうかしちゃう季節でもありますよね。

新川です。どうも。


かくいうぼくもそんな「春の狂気」に引き寄せられて・・・いや、なんかヤバいことしたわけじゃないけど(笑)、なんかこう、幻惑的なムードに浸れるシュールな映画が無性に観たくなりまして。

そこで先日アマプラで、フランスの名匠アラン・レネ監督の『去年マリエンバートで』(1961)という映画を観ました。『2001年宇宙の旅』(1968)と並ぶ「難解映画」の代名詞として知られている作品です。

ぼくは今回初めて観たんですけど、うん、さっぱりわかりませんでした(笑)。でも今まさに観たかったテイストの映画だったんで面白かったです。話としては、とある男女の奇妙なロマンスを描いたものだったんですけどね。


ただ、ものすごく眠くなる映画でした(笑)。ちなみにぼくはどんな退屈で難解な映画でも、途中で寝ちゃうことってまずないんです。でもヌーヴェルヴァーグの映画によく出てくる「フランス語の詩的な語り」だけは、やっぱり聴いてるうちにウトウトしちゃうんですよ(笑)。会話のやりとりでもモノローグでもナレーションでも。で、この『去年マリエンバートで』は、そんな「語り」に満ちた映画だったわけ。

なので冒頭から「コイツは手強そうだ」と思って(笑)、一時停止して一回気合い入れました。試合直前のボクサーみたいな動きをして。「ぜってぇ寝ねぇ」と。やはりこれまで数々の強敵を相手に最後まで寝なかった「歴戦の覇者」としてのプライドがありますから。

で、改めて観始めたんですけど、例の意味不明な「語り」の応酬に1時間後にはフラフラんなっちゃって(笑)。「うう、な、なかなかやるじゃねぇか」と。

で、そこでまた一時停止して、もう一回気合いを入れ直しました。今度は自分で自分の顔面ビンタして闘魂注入(笑)。こっからは猪木モードです。「寝てたまるかコノヤロー」と。「来いコノヤロー」と。

で、猪木モードで試合再開したものの、注入した闘魂あっという間に切れて、気がついたら猪木の顔マネしてる状態で白目むいてて(笑)。「ハッ、いかんいかん、気合いだぁ~!」って、今度はアニマル浜口を召喚(笑)。アニマル浜口参戦。総動員って感じで。で、最終的にはもう「かくなるうえは」と獣神サンダーライガーのマスク被りましたよね(ライガーのマスク被って昔の白黒のフランス映画観てるっていう状況もまたシュールでしたけど)。

でもそんなこんなでやがて映画は(よくわからない)結末を迎えて、ついに画面に「FIN」の文字が!その瞬間「よっしゃ~!オレの勝ちだぁ~!」(笑)。いや、なかなかの死闘でしたけど、やりました。『去年マリエンバートで』撃破!です。


・・・そんなわけで、まぁ、だいぶ話盛りましたけど(笑)、でも眠くなる映画だったのはたしか。なので、いろんな意味で春らしい映画でしたね(笑)。あと、意味はわからないけど、映像はものすごく美しかったです(何しろベネチア映画祭金獅子賞受賞作品ですから)。気になった方は、試しにご覧になってみてはいかが。


それではまた。