久しぶりに黒澤明の『野良犬』(1949)なんて映画を観直しました。
まぁ、ぼくはアマノジャクなので誰もが賞賛する黒澤明とは少し距離を置いてるんですけど(笑)、たまに観ると「やっぱスゴいな。面白いな」って思いますね。
新川です。どうも。
いや、前回の話の最後に触れた「終戦後間もない日本の風景」が見られる古い映画を何か観たくなって。パッと思い出したのが『野良犬』だったんです。まさにその当時の東京の街なかでゲリラ撮影をしたシーンが有名な映画ですからね。
あと、観始めてから思い出したんですけど「おそろしく暑い夏」の出来事を描いているので、ちょうど今の時期に観るのにもピッタリの映画でした。ただし、涼しい室内での鑑賞に限りますけどね(笑)。
まぁ、話としては新米刑事とベテラン刑事がタッグを組んで、とある事件の犯人を追うっていう典型的なバディものの刑事ドラマなんですけど(あるいはこの作品がそういうスタイルの先駆けになったのかもしれません)、とにかく登場人物たちは何かにつけ暑さに喘いでるんです。まさに熱中症映画(笑)。もちろん画面から伝わるそのうだるような暑さが、ドラマを引き立てるスパイスになってるわけですけど。
もう主人公の三船敏郎が律儀に長袖の背広なんか着てるもんだから「それ脱げよ!」って思いながらずっと観てました(笑)。
何しろエアコンなんてまだない時代ですからねぇ。扇風機が出てくるシーンはありましたけど、それだって当時は高価だったでしょうし。
だから昔のひとはそんな状況でよく夏を乗り切ってたなぁと思うけど・・・それってやっぱり今ほどは夏の暑さが酷くなかったってことでしょうね。
だって、またこないだの話の続きになりますけど、ぼくが子どものころでさえ、エアコンってまだそんなに普及してませんでしたからね。裕福な家にあるものっていうイメージだった。ぼくの実家にも昔はエアコンありませんでしたよ、そういえば。
あと、昔の「土間」は剥き出しの地面だったっていう話もしましたけど、『野良犬』を観てますとね、このころは道路とかもまだ剥き出しの地面なんですよ。アスファルトじゃないんです。
だから「おそろしく暑い夏」と言っても、やっぱり今ほどじゃなかったんだと思う。言うまでもなく、今日本の都市部は地面のほとんどがアスファルトに覆われていて、それが真夏の酷暑の原因のひとつになってるわけですから。「そりゃそう」っていう話なんですよね。ギラギラ照りつける太陽の下に鉄板を敷いて、その上に暮らしてるようなことだもん。
だから日本中のアスファルトをいっぺん全部剥がそう(笑)。で、土の地面に戻す。それだけでもずいぶん暑さは和らぐんじゃないかと思うんだけど。どうでしょう。
それではまた。