2017年6月30日金曜日

一番いいとき。


レコーディング、順調です。ことに今取り組んでいる曲には手応えを感じています。これはちょっとヤバいかもよ。ワクワク。
新川です。どうも。

・・・っていう気持ちが長続きすればいいんですけどねぇ(笑)。だいたいそういうのは作り始めのときだけで。
どうせミックスダウンをするころにはすっかり煮詰まって、「・・・大丈夫か?この曲は」(笑)とか言い出すに決まってます。「何をヤバいとか思ってたのかなぁ?」なんて(笑)。
まぁ、それはもうわかってるから、せめてこの瞬間を大いに楽しんでおこうと。付き合い始めたばかりのカップルで言う、いわゆる「一番いいとき」を(笑)。その後繰り返される小さなすれ違いやぶつかり合いがやがて決定的な断絶となり、しまいには「なんであんなひとを好きに?」とかなる前に(笑)。

ぼくにとって音楽制作における「一番いいとき」は、やっぱりアレンジ(編曲)の作業を開始する段階です(今がそうです)。すごくいい歌が書き上がって、さてこれをどんなアンサンブルで聴かせようかと考え始める瞬間が、やっぱり一番創作意欲を掻き立てられます。作り手にとっては、まさに至福の時間です。
思い返すと、音楽を作る醍醐味・・・その興奮を初めて味わったのが、高校生のころにいわゆる「一人多重録音」にトライしたときだったんですよね。安いキーボードとカセットテープのMTR(マルチ・トラック・レコーダー)を使って。
キーボードを弾きながら考えた「ピアノはこういうフレーズ、ストリングスはこういうフレーズ、ベースはこういうフレーズ、ドラムはこういうリズム・・・組み合わせたらどーなるのかなぁ。けっこうイイ感じになると思うんだけどなぁ」というアイデアを、MTRを購入した日に、実際に聴くことができた瞬間は本当に感動しました。
「やっぱり!サイコーだと思ったんだ!オレ、天才!」と(笑)、リビングにいる家族に聞こえるくらい大声出したのをよく覚えてます(まぁ、今聴いたらどーってことねぇトラックなのは間違いないでしょうけど)。

ですから、アレンジだったんですよね。決定的に音楽を作る面白さに目覚めたのは。それがあって、今もアレンジの作業が一番好きなんだと思います。
同時に多くのミュージシャンは同じ興奮を、やはりバンド経験を通じて味わってるはずだと思うんですけど、ぼくの場合はそれが「一人多重録音」だったということも、なんか決定的でしたね(笑)。バンドのセッションで味わってたら、もっと社交的になってたんじゃないかと思うんですけど・・・「そっちで味わっちゃったかー!」っていう(笑)。その時点で、もうひきこもりになる運命でした(笑)。

それではまた。