2019年1月25日金曜日

「懐かしさ」とは。


最近YouTubeの広告で見かけるCMで、昔のTM NETWORKのMVにダンディ坂野とスギちゃんが出てくるやつ、けっこう好きです。
新川です。どうも。

「Get Wild」ね(笑)。ぼくが小学生のときのヒット曲ですよ。なんか久々に耳にしました。もう30年前の曲なんですねぇ。ぼくも好きでした。
でも、あんまり「懐かしい」って感じはしないですね。「Get Wild」を「懐メロ」と呼ぶのはどうも違和感が・・・あの曲を本気で懐かしがるには、あまりにサウンドがトンガリ過ぎてて。

「懐かしさ」って、単純に時間の経過だけで生じる感情ではないと思うんです。音楽や映画に親しんでると、自分の記憶とは無関係に懐かしさを覚える作品ってありますから。
たとえば「ムーン・リバー」(ヘンリー・マンシーニ楽団のオリジナル)を聴くと、ぼくは懐かしい気持ちで胸がいっぱいになるんです。もう泣きたくなるくらい。でも「ムーン・リバー」がヒットしていたのは、ぼくが生まれる前のこと。当然その時代の記憶などありません。にも関わらず初めて聴いたとき(たぶんテレビで『ティファニーで朝食を』を観てたとき)、言いようのない郷愁を掻き立てられたんです。この「懐かしさ」は、あの旋律とサウンドが引き出したものだとしか思えません。

この秘密を探っていくと、やっぱり「アナログ」と「デジタル」の違いに何かありそうですね。まぁ「探った」というほどでもない浅い考えですけど(笑)。
アナログなもの(「ムーン・リバー」)は懐かしさを刺激する力が強いけど、デジタルなもの(「Get Wild」)はそれが弱い。どうしてなんでしょう?
・・・あ、でも、どうなのかな。いわゆる「デジタル・ネイティブ」世代のひとたちはもう違うのかもしれませんね。
デジタル・ネイティブ世代のヒップホップ・グループ、THE OTOGIBANASHI'Sの「大脱出」(2015年の曲。超カッコいい)に「iPhone6も懐かしくなる」っていうフレーズが出てくるんだけど(笑)。その感覚はもうぼくにはわからないなぁ。スマホを「懐かしい」ものだとは、たぶん一生思えない(笑)。初期の携帯電話にだって何の懐かしさも感じないくらいだから(っていうか持ってなかったし)。
でも、カバーのついたダイアル式の固定電話は懐かしい。もう泣きたくなるくらい。

それではまた。