どれだけ拒否しても、嫌いな夏は毎年やって来る。
新川です。どうも。
というわけで先週はさっそくバテて(笑)更新をすっぽかしてしまいましたが、前回取り上げた趣味の町歩きにまつわる話をもう少し続けます。
いったい、町にはそれぞれ特有のカラーや雰囲気があるものですが、それをぼくは「町のバイブス」と呼んでいます。町全体が発しているエネルギーみたいなもの。
いくつもの町を渡り歩くような長い散歩(これすなわち「ハードコア散歩」)をしていると、この「町のバイブス」が地続きで移り変わっていく様子が肌で感じられることがあります。電車や車では味わえない、これも散歩の醍醐味です。
こう、「グラデーション」になってるゾーンがあるんですよね。二つの町のバイブスが境界線で混ざり合ってるわけ。そこに差しかかるとゾクゾクしたりして。場所自体はなんかモワーンとしたとこなんだけど(笑)。で、そこでちょっと立ち止まってみたり・・・だって電車や車に乗ってたら、まず知らずに通り過ぎちゃう場所ですからね。歩いてる以上はやはり立ち止まりたい(笑)。
新宿から池袋まで歩いて行く、ぼくのお気に入りの散歩コースには、ちょっと不思議なスポットがあります。
スタート地点の新宿(ここで言う「新宿」とは新宿区のことではなく新宿駅周辺のこと)って、町のバイブスがすごく強いんです。ちょっと離れたくらいじゃ消えないんです。実際新宿から池袋方面に向かって歩いてみると実感できますが、いつまでも余韻を引きずるんです。高田馬場まで引きずるんです(笑)。
ところが目白にやって来た途端、それは(高田馬場のバイブスもろとも)フッと消えてなくなります。高田馬場駅前を離れていったところにある住宅地に迷い込むと、唐突にハードな上り坂が出現するんですが、そこで「あ、消えた」(笑)。
新宿バイブス消失スポットなんです、そこ(笑)。で、突然異空間に入り込んだかのようなその坂道を上っていくと、学習院大学の校門と目白駅前に辿り着くんです。
目白って、不思議な町なんです。新宿と池袋をつなぐ「グラデーション」地帯にありながら、何か異質な、無色透明なバイブスを持った町なんです。世界はいったんそこで白紙になるんです(笑)。すべては目白で無に帰ります。
言うまでもなく、ぼくの好きな町のひとつです。雑念を払い、真っ白な気持ちになりたいとき、ぼくはよく目白を訪れます。
それではまた。