ふと思ったんだけど・・・「地味にイイ」とかさ、言うときあるじゃないですか。
この「地味に」って言い方は、いつからポピュラーになったんでしょうね?
新川です。どうも。
ま、どーでもいいんだけど(笑)。でも考えてみたら、ぼくが十代のころとかはまだ「地味に」なんて誰も言ってなかったんですよね。
だからやっぱり言葉って不思議だなぁと思って。もともとごく一部のひとしか使ってなかった言い回しや表現が、「いつの間にか」世に広まって一般化しちゃうんですからね。この「いつの間にか」っていうくだりが謎です。
で、まぁ、今ではぼくも「地味にウケる」とか「地味にキツい」とか、違和感もなくよく言ってるわけなんですけど。・・・「地味に目立つ」とか言っちゃったりするからね(笑)。どっちだよ?っていう。
でもこの「地味に」って、ギャグっぽい感じで使われはするけど、ある種の「深み」を表す言葉でもありますよね。
たとえば「この曲、地味に好きなんだよね」とか言うときって、世間や周囲の評判はともかく自分はこれが好きなんだっていう、実は深い愛情の穏やかな表明だったりもするじゃないですか。
だから「地味に好き」っていうのは、場合によっては「ほんとうに好き」と同義なのかもしれませんね。
最近、朝の通勤電車の中でプリファブ・スプラウトの『Protest Songs』(1989)をよく聴いてるんですけど、ぼくはこのアルバムが地味に好きなんです(笑)。
プリファブ・スプラウトのアルバムの中では、曲もサウンドも一番地味な作品なんですよね。実際、一時はお蔵入りになりかけたというぐらいの。
でも、少し肌寒くなってきた今くらいの季節に聴く『Protest Songs』、地味にイイんですよ(笑)。で、そんな地味なアルバムの中でもとりわけ地味な「Dublin」という曲を、ぼくは地味に愛してやみません(笑)。
でもほんと、大好きなプリファブ・スプラウトの一番好きな曲って、なんだかんだ言って一番地味なこの曲かもしれないなって、よく思います。
> Prefab Sprout / ‘’Dublin’’ (1989)
それではまた。