2023年9月8日金曜日

ゲイの親友。


近年のハリウッド映画を観ていてつくづく思うんですけど、同性愛者のキャラクターがほんとによく出てくるようになりましたよねぇ。

新川です。どうも。


とくに、物語の本筋とは直接関係ないにも関わらず、設定上「レズビアン」ということになっている女性のサブ・キャラクターは妙によく出てくる気がします。

もちろん、それが気に食わないわけじゃありませんよ?同性愛者に対する差別や偏見をなくそうという声にはぼくも賛同しますし、そういった「今の空気」が映画に反映されるのも当然のことだと思います。

ただ、ちょっぴり違和感があるのもたしかなんです。やっぱりその「サブ・キャラクターの同性愛者設定」に関しては、どうしてもとってつけたようなものに見えちゃうんですよね。ここまで繰り返されると。で、その背景に近年のLGBT問題があることも当然知ってるわけじゃないですか。

それが、なんかこう、物語への素直な没入を一瞬シラけさせる要素になっちゃってるってとこはありますねぇ。個人的には。


あ、でもね。主人公に「ゲイの親友」がいる話って、わりと昔からよくあると思うんですけど、ああいうのは好きなんです(笑)。「ゲイの親友モノ」(笑)。

シナリオライターじゃないからわからないけど、あれはたぶん作劇上もともと有効な役割を持ったキャラクターなんだと思います。「ゲイの親友」が出てくる映画って、たいてい面白いもの。

ちなみにその手の映画でぼくが好きなのは、セドリック・クラピッシュ監督の『スパニッシュ・アパートメント』(2002)。あと、その続編の『ロシアン・ドールズ』(2005)ですね。

主人公の青年・グザヴィエは、留学先のスペインで知り合ったイザベルというクールなレズビアンの女の子となぜか意気投合。劇中で二人は大親友になるんですけど、その関係性がすごくいいんですよ。それぞれに魅力的な男と女ではあるけれど、この二人は絶対に恋人同士にはならない。いつまでも友達なんだっていう感じが、見ていて微笑ましく、愛おしくなるんですね。まぁ、それが物語の主軸ではないんですけど、青春映画としてとっても面白い作品なので、気になった方にはオススメです。


それではまた。