2024年3月29日金曜日

いいのだろうか?


ずいぶん長いことためらってましたが、とうとうぼくも配信で映画を観始めてしまいました。うー。

新川です。どうも。


別にうなることじゃないんですけど(笑)。いや、こんなに手軽に映画が観られていいのだろうか?っていう思いがまだ拭えなくて・・・その「うー」です(笑)。何せ古いタイプの人間ですから。

でも、そろそろ何か新しいインプットが欲しくなったので、試しにアマゾン・プライム・ビデオの1ヶ月無料配信サービスを利用してみることにしたんです。

で、いろいろ観始めたんですけど、こんなに手軽に映画が観られていいのだろうか?と思いました(笑)。しかもあれ、なかなかのレアなタイトルがしれっとラインナップに紛れ込んでたりするんですよね。「えっ、これ観れんの?」みたいな。


そんな中から、こないだは『シェラ・デ・コブレの幽霊』(1964)という映画を観ました。昔のホラーなんですけど、知る人ぞ知る伝説的な作品なんです。ぼくもこれまでは話でしか聞いたことなかったんですけど。

なんでも、映画が作られたアメリカでは当時「コワ過ぎる」という理由で一般公開されないままお蔵入り。その後フィルムは海外に売られ、日本では60年代にテレビで放映されて、それを観た一部の視聴者にトラウマ級の恐怖を与えたのだとか。

でもごく最近になってようやくソフト化が実現されるまで、それっきり再放送もなくフィルム自体も行方不明のままだったそうです。まさに「幻の映画」ですよね。

かくして、あの黒沢清監督など、かつてこの『シェラ・デ・コブレの幽霊』を観たという人々の口から、「昔テレビでやってたトンデモなくコワい映画」という伝説が語り継がれていったというわけです。

だから、この映画の行方を何十年と探し求めたファンやマニアやコレクターのひとたちもいたわけですよ。そんな作品をアマプラの無料お試しサービスみたいなもんでアッサリ観ちゃってる俺っていう(笑)。ここでもやっぱり「いいのだろうか?」と。なんだか申し訳ないような気持ちになりました。


ちなみに映画を観た感想は・・・まぁ、予想はしてましたけど、今観ると全然コワくない(笑)。コワいっていうより、ミステリー映画として非常に面白い作品でした。

ただ言うまでもなく、リングもポルターガイストもエクソシストもまだ観たことがない時代のひとたちにとっては、トンデモなくコワイ映画だったであろうことは容易に想像がつきます。1964年にこのホラー演出はヤバい。コワいのが苦手なひとには今でもオススメできないかも。


それではまた。