2013年10月22日火曜日

安心の果て。


子供の頃、いつもつるんでいた友達グループ3~4人で、その内の誰かの家に遊びに行くことになると、最初はみんなでゲームをやったりして一緒に盛り上がるのに、日もすっかり暮れて部屋の蛍光灯が点される時間になると、いつの間にか、各々てんでに好き勝手なことをして(マンガ読んでるやつ。寝てるやつ。猫とじゃれてるやつ。依然ひとりでゲームに没頭してるやつ・・・それはもはや反復運動の中の機械的惰性で行われるテトリスだったりスーパーマリオブラザーズだったりした)、誰かがいい加減「・・・そろそろ帰るわ」と言い出すのを、ただダラダラと待ち過ごす、というのが常であった。
あの時間の何とも言えなさ(今なら「飲み会の終盤」が、あれに近いだろうか)。
親しい仲間たちと共にいながら、自分の殻にこもるという、ある意味、贅沢な時間の過ごし方。あれは「安心の果て」なんだろう。感じていたのは空虚さだったけれど、その実、ものすごく幸福な時間だったと思わざるを得ない。

昨日、何十年かぶりに、そんな時間を過ごした(Lampのメンバーと。場所は、永井さんの家)。
まさか36歳の中年になった今、再びあの感覚を味わうとは思わなかった(他の追随を許さぬ孤高の音楽集団にして、他の追随を許さぬ脱力キャラ集団でもあるLamp
により、ぼくの忘れていた感覚は呼び覚まされたのであった)。