2014年4月6日日曜日

最初の一周。


今月末までにレコーディング終了は不可能(笑)。もう確定(笑)。
まぁ、予想通り。もー、いつ終わんだよ、これ。
新川です。どうも。

趣味とはいえ、音楽を作るようになって、もう20年(うひゃー)。
20年もやってると、音楽の作り方も自分なりに洗練されてきます。とるに足らない経験からではありますけど、まぁ、方法論が確立していくわけですよね。
ある時期から、ぼくは作曲における「これはイケるゾ」という確信を、メインとなる歌のメロディーから得るようになっていきました。詞やサウンドは後回し。まずは良いメロディーを思いつく、それも一瞬で思いつくっていうのが大事だったんです。
それが長い間「ルール」になってたんですけど、ここ数年で軋みが生じて、まぁ、飽きてきたってことですよね(笑)。古いルールが使い物にならなくなってきたわけです。しかし、古いルールに執着するのが人間の性なんでしょうか。「このやり方ではもうダメだ」ということを受け入れるのは、なかなか難しい作業でした。
でも、とうとう受け入れました。昨日(笑)。
ぼくは今、曲を「サウンド」から作っているんですけど・・・非常に抽象的なイメージだけを頼りに、ときにはなんにも思いつかない白紙状態で(笑)、テキトーにドラムのパートだけを打ち込んだり、シンセサイザーで、ループする短いフレーズを作ってみたり・・・まぁ、「確信」を得るには心許ないような、音の断片を生み出すところから作業を始めています。去年の後半くらいから、実験的にそういう方法でやっているんですけど、やっぱりちょっと違和感があったんです。古いルールが、まだ足を引っ張るんですね(笑)。
でも、昨日、ふと、これって高校生のとき、音楽を作り始めたばかりのころの作り方と同じだってことに気づいて。
安いキーボードとカセットテープレコーダーでね(笑)。方法論を確立する遥か前ですよ。確信なんて考えてもいなかった(笑)。ただ、夢中でやってました。音楽を作れることそのものが面白かったし、興奮してたんです。
なんか、そのときの気分を思い出したら「オッケーだ」と(笑)。クルッと一周して魂が原点に戻ろうとしているな、という感じがしたんです。
上手く言えないんですが、どうも、それは肯定すべきものなんだろうな、と。
人生は円を描きながら進む螺旋のようなもの、と言いますが、もしかしたら音楽家としてのぼくは、その最初の一周を回ったところなのかもしれません。

それではまた。