マスタリング。アルバム制作の最終行程。都内のスタジオにて（本当は1ヶ月前にやるはずだったのだけれど、諸般の都合で・・・それにしても延期した日に台風がやってくるとは）。
家を出たときは大雨だったけれど、現地に着いたら晴天。
「これは吉兆かも知れぬ」と思っていたら、はたして、担当のエンジニアの方とも初対面ながら意気投合し、ナイスなムードの中、作業はサクサクと順調に進んだ。
どの曲も、少し調整してもらっただけでさっさとOKを出していたので、さすがに途中「こんな調子でいいのかな？」と思い、エンジニアのSさんに「決断、早過ぎッスか？なにぶん素人なもので・・・」と打ち明けると、Sさんは「いやいや、結果オーライならいいんスよ。実際、問題ない音ですし。・・・まぁ、たしかに（いつもの仕事のペースと比べると）早過ぎですけどね」と、笑って励ましてくれた。
夕刻。作業終了。焼いてもらったCD-Rをリュックに入れ、Sさんに挨拶をしてスタジオを後にする。
同行したレーベルのみんなと談笑しつつ、灯が点り始めた街の中、帰途につく。
レコーディング開始から3年。長い旅の終わりを、少しだけさみしく思った。