2015年4月18日土曜日

CDの悲劇。


先月やった安田寿之さんとの対談の文字起こしがやっと終わりました。
これから安田さんにチェックしてもらって、推敲が終わったら、このブログに掲載しますからね。どうぞお楽しみに。
新川です。どうも。

先のBar Bossaの林さんのインタビューで「これからの音楽業界」という話を振られましたが。安田さんとの対談でも、やっぱりこの話題になったんですね(笑)。
別に嫌じゃないんですけど(笑)、まぁ、今を生きる音楽家なら(おそらく音楽ファンも)避けて通れない話題ですよね、きっと。安田さんのように音楽を生業にしている人にとっては、なおさらでしょう。その意識の差に、いかに自分が脳天気かっていうのを、しみじみ実感しました(笑)。
でも、音楽とメディアの関係、今CDを作る意味、といったことについて真剣に語る安田さんのお話は(と言っても、安田さんは淡々とおだやかな口調で話をされる方でしたが)、大変興味深く聞くことができました。

この話題を聞き返しながら思ったんですけど・・・CDが普及し始めたころ、80年代の後半でしたか、ぼくらはこの新しいメディアの出現を、熱狂とともに歓迎したんですよね。レコードやテープを大きく上回る高音質、しかも何回再生しても劣化することはない、場所もとらない。なーんて便利!と、言ってたはずなんですけど・・・。
「音が良い」「場所をとらない」って、これ、今の高音質データ配信なんかと比較したときのCDの評価とまったく逆なんですよね(笑)。30年近く経って評価がひっくり返っちゃった。しかも「ほんとはレコードのほうが音が良い」とかさ(笑)。
あんなに「CDバンザーイ!」って言われてたのに、今は「もう終わった」だの「もういらない」だの(笑)、さんざんなこと言われて忘却の砂塵に見捨てられようとしているCD・・・なんだか悲劇的な感じすらします。
それこそ、今OTOTOYの飯田君や高橋健太郎さんなんかが普及しようとがんばってるハイレゾリューションも、熱烈な支持者も増えてますし、ほんとに優れた技術だと思いますけど、いずれは「終わった」って言われてしまうのかもしれません。歴史は繰り返すものですから。「ほんとはCDのほうが音が良い」なんて(笑)。
・・・まぁ、クリエイターは、今、何をするのがベストなのかを追求することが使命ですからね。暗い未来を想像したって始まらない。それぞれ、てんでに面白いことをやればいいんだと思います。とりあえず、ぼくはビールを飲むことにします(笑)。

それではまた。