2017年4月21日金曜日

作詞法。


先月からの流れで、歌詞を書く日々が続いています。
そろそろ何曲かレコーディングしなきゃと思いつつ・・・。
新川です。どうも。

少し前に美容室に行ったとき、長年髪を切ってもらってる美容師さんに、「歌詞ってどーやって考えるんですか?」と訊かれて、「無理矢理ひねり出す」と(笑)答えたんですが。これはケンソンや照れではなく、実際そうなんです。
ぼくはいわゆる「曲先(きょくせん)」のソングライターで、メロディーがないと歌詞を思いつけません。決して「詩人」などではあり得ないぼくは、必然的に「心」よりも「頭」を使って歌詞を書くことになります。

ぼくの作詞法は、書き上げたメロディーの一部分にぴったりとハマる言葉を、なんでもいいからまずはひとつだけ、見つけるところから始めます(この時点ではテーマも何もまだ思いついていません。思いついてるときもありますが)。
たとえば、歌い出しのメロディーが音符3つで区切れるものだったら、実際に声に出してみて、なんとなく気持ちの良い3文字の言葉をいろいろ考えてみます。
その結果、「風が」という言葉がぴったりだったとしましょう。そのあと音符5つで区切れるメロディーが続くとします。同じ要領で、今度は「風が」に続く5文字の言葉を考えてみます。となると・・・「吹いている」かな?とか。
とりあえず「風が吹いている」というワン・フレーズが出来ました。すると次に考えるのは、流れでいけば「場所」もしくは「時間」を表す言葉になりそうです(風が吹いている・・・どこに?いつ?)。
ここでもやはりメロディーとの相性、字数の制限を受けつつ、「夕方の街」なんて言葉を思いついたとします。しかし「夕方の街」では、なんだか味気ない。もうちょっと「詩」としてカッコいい言葉にしたい(笑)。そこで「夕方」を「黄昏」という言葉に置き換えてみたりなんかします。「黄昏の街」。なんかそれっぽくなりました。なんなら「街の黄昏」にしてみるのはどうか。このほうがグッと詩情が深まったような感じがします。よし、採用(笑)。
じゃあ、「風が吹いている/街の黄昏」には、何が起きているのか?今度は曲調に合わせてイメージされる「出来事」を次々と思い浮かべて行きます。そうするうちに、ベタだけど「とある男女の別れ」なんていうテーマをつかみます。
ここまで来たら、あとはもうその男女の人物像や周囲のディテールを表現する言葉を(繰り返しますが、メロディーとの相性、字数の制限を受けつつ)とにかく必死こいて考えるのみです。そうやって思いついたたくさんの言葉を「編集」して、どうにかこうにか1曲分の歌詞にまとめ上げます。

まぁ、作詞はいつもこんな感じでやっています。わりとオーソドックスなやり方だと思うんですけど、どうなのかな(「曲先」のソングライターのみなさん、いかがですか?)。
この話は、もしかしたらガッカリしたひともいるかもしれませんね。歌詞を読んで、ぼくのことを間違って「詩人」だと思った方には(笑)、身もフタもないタネ明かしをしてしまったような気がしますが・・・まぁ、そんなもんです、人生(笑)。

それではまた。