2017年10月13日金曜日

メジャーデビュー。


暑かったり寒かったり(なんなんだよ、もう)。
10月の気候はやっかいですね。
新川です。どうも。

先日CDショップを訪れた際、「どれ、最近はどんなアーティストが注目されてるのかな?」と思い、久しぶりに試聴コーナーに並んでいる推薦盤をいろいろと聴いてみました。
やっぱりクオリティ高いですね、どれも。みんな面白くて、スゴくて、圧倒されちゃいました。う~ん、もう、ぼくの出る幕はないみたい。引退(笑)。
あと、チェックした推薦盤のほとんどがインディーズの作品であることに気づいて改めて思ったんですけど、メジャーとインディーズの違いって、もうわからなくなりましたよね。少なくとも作品のクオリティという点では、なくなったと言ってもいいんじゃないでしょうか。メジャーとインディーズの垣根なんて、もはやベルリンの壁ぐらいの認識に(笑)。上の世代がまだ引きずってるぐらいでね。「それ、もう歴史の教科書に出てくる話ですよ」って(笑)。
たとえば、今、音楽の道を志す若者たちにとって、「メジャーデビュー」という言葉はどれぐらいの訴求力があるんでしょうか。まぁ、間違いなく、ぼくが音楽の道を志したころ(90年代)、その言葉が持っていた輝きは、もうないでしょう。

メジャーデビュー!・・・かつてこの言葉が、いったいどれほど多くの若者たちを掻き立て、またその健全な人生を狂わせてきたことか(笑)。
やっぱり、「CDバブル」だった90年代がピークだったような気がします。あのころは「優勝すればメジャーデビュー!」という言葉を釣り糸のエサのようにぶら下げたコンテストやオーディションが毎週毎月催され、そこへ明日のスターを夢見る若者たちが次から次へと挑んでは消えていました(このゲーム、女は23歳まで、男は25歳までにメジャー契約を獲得できなければ、音楽を辞めて実家に帰らなければいけないという、いったい誰が考えたのかわからない厳しいルールがありました)。
かくいうぼくも・・・作家志望だったので上記のようなイベントには参加しませんでしたが、メジャーのレコード会社主催のデモテープ・オーディションみたいなものにはずいぶん応募しました(ガン無視食らい続けたおかげで、早々とあきらめがつきましたけど)。

今思い返すと、音楽の道を志した若者たちが、なぜあれほど「メジャーデビュー」にこだわったのか、不思議な心持ちになります(笑)。そういう時代だったのだとしか言いようがありません。ほとんど狂ってた(笑)。
あたりまえだけど、音楽家にとって大切なのはメジャーデビューじゃなくって、優れた音楽を創造することです。そんなあたりまえの目的意識を、今の若い音楽家たちは取り戻してくれたのかもしれません。ぼくたちの失敗から学んで(笑)。

それではまた。