2018年3月30日金曜日

よくわかんないけど、なんかいい。


1stアルバムのリリースが決まったクララズ(おめでとうございます)の先行シングルMVが妙に難解(笑)。
新川です。どうも。

いや、笑って楽しめる愉快なビデオなんですよ。曲も素敵ですし。それにしても登場人物たちがいったい何をやっているのかさっぱりわからない(笑)。
初見時は「これはスゴい。フェリーニ的シュールに走ったジャック・タチだ」とか、それはそれでわからない感想を抱きつつ(笑)、3回繰り返して観てようやく登場人物たちはアレをやっているのだということがわかりました(これ、一発でわかるひといるのかしら?ぼくがニブいだけ?)。しかし、なぜソレをやっているのかは依然として謎・・・まぁ、そこあんまり考えなくていいんでしょうけど(笑)。でも、この「わからなさ」は、けっこう好きです(なんなら最後はクララさんと後ろで手振ってる女の子二人がいきなり拳銃取り出して全員射殺するっていうノワールな展開になるのもアリだったかも。ザ・不条理劇って感じの)。

歌詞を書いているときも、あえて意味をわからなくすることはよくあります(最近その傾向はどんどんエスカレートしてるんですけど・・・)。
別に最初から意味のわからないものを書こうとしてるわけじゃないんです。以前ぼくの作詞法について話をしましたが、いわゆる「曲先」で、あとからメロディーに合う言葉・・・「響き」の良さのみで選んだ言葉を並べていくと、それは自然に意味のわからないものになるんです(笑)。そこから、なんとか意味がわかるように言葉を直していくわけですけど、全部わかるように直しちゃうと、つまんなくなっちゃうんですね。ただ状況を説明しただけの文章になってしまって。全然「詞」っぽくない。
ですから、ギリ意味がわかるかわかんないかぐらいのとこで直しをやめとくと、なんとなく「詞」っぽくなる・・・完全に手練手管なんですけど(笑)。「うん、よくわかんないけど、このほうがなんかいい」(笑)。
しかしある種の「わからなさ」によって、詩情あるいは魅力が立ち上ってくるというのは不思議です。どうしてそうなるのか、この構造こそがわからない(笑)。ひとはそもそも「謎」が好きなのかもしれません。謎めいた美女には惹かれますから。

それではまた。