雑草の生命力、それは逞しく、美しい。
新川です。どうも。
このところウチの近所では、老朽化した家の取り壊しが相次いでいます。郊外の平凡な住宅地なんですけど、町の歴史は意外と長くて、味のある古い家がけっこう残ってるんですよ。
でもそういった建物が、ここへ来て限界を迎え始めたんでしょうね。まぁ、やむを得ないこととはいえ、眺めるのが好きだった古い家が次々と取り壊されていくのはさみしいものです。
でもその一方、建物が綺麗になくなったあとの更地を眺めるのも、それはそれで好きだったりします。全てがリセットされて、白紙に戻ったような爽快感ですよね。
そしてしばらく経つと、今度はその更地を無数の雑草がビッチリと覆い尽くしていきます。その光景も妙に気持ちが良くて最近ハマってます(笑)。ハマッてるっていうのもヘンだけど。「更地を覆い尽くす雑草が今アツい!」(笑)。
なんでしょう、あの荒々しい野生の生命力に、なんか胸を打たれるんですよ。
実際、建物が取り壊されたあとの更地には、自然のすさまじい生命力がみなぎってると思うんです。何しろ、重い建物の下敷きにされていた土の地面が、それこそ何十年かぶりに日の光を浴び、大気に触れるわけですから。そこに生き物を育む、文字通りの「土壌」が、何十年かぶりに出現するわけです。
そりゃ、あっという間に雑草のジャングルができますよ。植物に限らず、再び「生きるチャンス」を手に入れた全ての生き物は、とてつもないエネルギーを発揮するものですからね。
と同時に・・・これはいつもの妄想なんだけど(笑)、あの雑草たちは、自分たちの命が短いこともまたよくわかってるんじゃないかな。
どうせすぐにみんな刈り取られて、土の地面は再び新しい家の下敷きにされて何十年と光を奪われる運命が待ち受けてるわけですから。
その束の間の生を、彼らは精いっぱい謳歌してるように見えるんです。「今しかねぇんだ!俺たち!」みたいな。
そう思うと胸が熱くなってね。最近はそこいらにボーボー生えてる雑草を見かけるたびに「生えろ!生えまくれ!」と(笑)。心の中でエールを送っています。
それではまた。