KID FRESINOさんは、今後もずっと坊主頭でいくのかな。まぁ、ラッパーっぽいカンロクは出たけど、個人的にはツーブロックのときのほうが好きでした。
新川です。どうも。
って、余計なお世話ですね(笑)。いや、最近よく聴いてるんですよ。なんかシングルでリリースされた新曲をたまたま聴いて「あ、やっぱフレシノくんのラップ、カッコいいな」と思って。ぼくは彼の『Salve』(2017)ってEPと、『ai qing』(2018)ってアルバムが大好きで、久しぶりにその2枚を聴き返したりしています。
『Street Illusion』(2021)を作り終えてからは、全然ヒップホップを聴いてなかったんですけどね。何しろあのアルバムを作るにあたって、お腹いっぱいヒップホップを食べましたから(笑)。5年間くらいヒップホップばっかり聴いてましたから。
でもそういう時期を経て、なおかつそのときの自分のフィーリングをアルバムという形にまとめてしまうと、その後は完全にその「モード」から抜けちゃうんです。で、当分そっちには戻れなくなるんです。アルバムを作ると毎回そうなります。さみしいんですけどね(笑)、それはそれで。
だからつくづく思うんですけど、ひとつのジャンルの音楽だけをずっと作り続けてるアーティストってスゴいなぁって・・・まぁ、それが普通なんだけどさ(笑)。アルバムごとにジャンルを極端に変更するぼくのほうが特殊なんだけど(笑)。
でも、個人的な感覚からすると、やっぱりそう思いますね。ごくシンプルに「飽きないのかな?」って思っちゃうんだけど・・・。
でも、きっとそういうことじゃないんですよね。たとえば「ヒップホップ・アーティスト」だったら、「もう飽きたから別のジャンルの音楽をやる」なんて、そんなハンパな気持ちでヒップホップやってるわけじゃないんですよね。
ある意味で、彼らはヒップホップというジャンルと「結婚」したようなものだと思うんですよ。作り手として、それを一生のパートナーにしようと決めたわけです。
だから夫婦仲が悪くなることもあるだろうけど(笑)、基本的に「俺にはお前しかいないぜ」って気持ちが変わることはないんでしょう。それほどまでにヒップホップを深く愛している、もしくは相性がいいってことなんだと思います。
もちろんヒップホップに限らず、ロックをやり続けてるひともテクノをやり続けてるひともそうなんじゃないかな。でもそれは素晴らしいことですよ。
だからその理屈だと、さっきぼくの言ったことって、「同じ相手とだけ結婚してて飽きないの?」って言ってるのと同じになっちゃうんですよね。ガキんちょの言い分じゃねぇか(笑)。あるいは本当の愛を知らずに、いつまでもフラフラと浮気ばかりしてるプレイボーイみたいなもんですよ。そう考えるとヤだなぁ。なんだか急に、自分がものすごい軽薄な人間に思えてきました(笑)。
それではまた。