昨晩は夜更かしをして、映画『はじまりのうた』(2013)を観直しました。
なんか、また観たくなっちゃって。
新川です。どうも。
数年前に初めて観たとき、主演のキーラ・ナイトレイの歌の上手さにビックリした映画です。「こんなに歌が上手い女優だったの!?」と。
彼女が演じたヒロインは「人生につまずいたシンガーソングライターの女の子」なんですね。で、劇中歌を本人が歌ってるんですけど、素晴らしいんですよ。サントラ買っちゃいましたから。
映画は、そんなヒロインが同じく人生につまずいた音楽プロデューサーの中年男と出会い意気投合、お互いの再起のために一緒にアルバムを作るというお話です。
個人的に印象に残ってるシーンがあって・・・その二人がね、イヤホンをシェアしてお互いのiPodに入ってるフェイバリット・ナンバーを聴かせ合うんですよ。夜のニューヨークを散歩しながら。「あ、この曲好き」「名曲だよね」とか言い合って。その場面でマーク・ラファロ演じる音楽プロデューサーの男が言うんです。
「これが音楽の魔法だよ。平凡でつまらない風景も、音楽の力で美しく光り輝く真珠のように見えるんだ」って。本当にその通りだと、ぼくも思います。
いや、こないだ、まさにそんな瞬間があったんですよ。
仕事を終えて帰ろうとしたら電車が止まっててね。変電所の事故で当分動かないっていうんで、仕方ないからその日は別ルートでバスに乗って帰ったんです。
で、しばらくぶりにバスに揺られながら、見慣れない車窓の風景をぼんやり眺めてたわけ。夕闇に沈む、知らない街の景色を。こう、ネオンに彩られた店の看板や何かが次々に窓の外を通り過ぎていくんです。
そのときたまたまイヤホンで、レイラ・ピニェイロ(昔Lampの染谷さんに薦められて知ったブラジルのアーティスト)の「Espelho Das Aguas」って曲を聴いてたんですけど、これがねぇ・・・もう、絶妙のBGMになったんです。
「うわぁ、この感じ・・・たまらん」みたいな。うっとりしちゃって。まさしく風景と音楽が作り出す魔法の瞬間でした。「今日、電車が止まってて良かったな」と思いましたよ。おかげでこんな感動を味わえたんですから。
パチンコ屋のけばけばしいネオンサインが「光り輝く真珠」に見えました(笑)。音楽の力って、すごいですよね。
それではまた。