2021年7月9日金曜日

どう描くか。


前回、新しいアルバムの構想が煮詰まったという話をしましたが、その続き。

新川です。どうも。


いや、これといった進展はないんです(笑)。まだ「トンネル」の中をウロチョロしてるんですけど、とりあえず状況を整理してみました(今日のブログは自分へのメモのつもりで書きます)。


まず大枠のコンセプト、すなわち今度のアルバムを通じて「描きたいもの」は変わりません。そこは確定要素。

問題は、それを「どう描くか」なんですね。考えるべきはそこなんです。そこで行き詰まったわけですから・・・。

絵画にたとえるなら、モチーフは決まってるんです。「この風景を絵にしたい!」みたいなね。でもどうやって描くかが、まだ決まらない。

油絵なのか、水彩なのか。印象派のタッチでいくのか。リアリズムでいくのか。キャンバスのサイズは小さいのか、大きいのか・・・それらのうち、どの手法ならモチーフの魅力を最大限に、そして「ぼくらしいユニークさ」で引き出せるか?

それを探ってるわけです。むずかしいッスね(笑)。


でも「どう描くか」って、作品を作る上での普遍的な問いかけですよねぇ。そのことに尽きると言ってもいいかもしれない。むずかしくて当然なんだ。

作劇の歴史を紐解くと、あらゆるジャンルの物語の定型は、古代ギリシャ・ローマ時代にはもう確立されていたという話です。だからその後の劇作家たちがやってきたこと(そして今もやり続けていること)は、「すでに語られた物語」をどうやって新しい切り口で語るか、どう描くか、ということなんですね。

だってラブストーリーなんて、大筋は全部同じ話だもんね。「男と女が出会って恋に落ちる」ってだけの話を、作家たちは手を替え品を替えして、それこそ何百年と創作し続けてきたわけですよ。で、そういった物語の数々を、ぼくらもまた飽きもせず面白がり続けてる。

それはやっぱり、それぞれの作家の「描き方」の力なんですよね。スゴいよなぁ。

・・・って、他人事みたくなっちゃったけど(笑)、だからぼくもそれを考えなきゃいけないんだよね。うーむ。


それではまた。