ここ数年の日本映画でちょいちょい作られている「余命わずかのヒロイン」モノ。
このジャンルって、どうしてそんなに人気があるんでしょうね。
新川です。どうも。
ちなみにぼくは観たことないんですけど(笑)。なんかもう予告編だけでお腹いっぱいで。
ともあれ、映画のトレンドは必ずその時代の世相を反映しているものです。そういった映画が流行るのには、やっぱり現代ならではの理由があるのでしょう。
じゃあ、今の観客はいったい何を求めて「余命わずかのヒロイン」映画を観るのか?ヒマつぶしにちょっと考えてみようと思います。
・・・まずシンプルに、「泣きたい」わけですよね。涙を流すことにはストレスを発散させる効果があると言います。だからこういった「お涙頂戴」映画を観て泣きたいひとがたくさんいるってことは、それだけみんなストレスが溜まってるってことなのかもしれません。
それにしてもなぜ、愛し合う者同士が死に別れる(あるいは死に別れそうになる)なんていう悲しい物語で泣きたいんでしょう?前回の話じゃないけど、やっぱりみんな愛するひとをいつか失う不安に苛まれていて、だからいっそ、そのことに向き合って気持ちをスッキリさせたいんでしょうか?
でも件の「余命わずかのヒロイン」って、だいたい若者なんですよね。なんなら高校生くらいの設定だったりするじゃないですか。ということは、「人生まだこれから」の若いカップルが死に別れるってところがポイントのようです。
物語の主題は、間違いなく「絆」や「愛」でしょう。それも狂おしいほどに強い絆や深い愛です。予告編しか観てなくてもだいたいそれはわかります(笑)。映画は、そのような関係性を「若いカップルの死別」という悲劇的なモチーフによって描こうとしてるわけです。
で、観客はそれを見たがっている・・・ということはつまり、観客は「強い絆」や「深い愛」に飢えている、ということなんじゃないでしょうか。
ぼくも含めて現代を生きる多くのひとは、たぶん「浅く広い」人間関係は得意でも、1対1の、それこそ「アンタのためなら死んでもいい!」みたいな(笑)濃密な人間関係を築くのは苦手だと思うんですよね。若い世代は、とくに。
でも本当はそんな関係を求めたり、羨ましがったりしてるのかもしれません。「そこまでひとを愛するって、どういうこと?」と。だから「余命わずかのヒロイン」映画を観に行くんじゃないのかな。どうでしょう。
・・・ってことは、ぼくも観たらハマるかもしんない(笑)。いや、涙もろいから間違いなく号泣はすると思います。今度観てみようかな。
それではまた。