もうすぐ8月もおしまい・・・。
第7波がなければ、今年の夏はもっとハジけるつもりだったんですけどね(笑)。
新川です。どうも。
結局例年通り、家にこもりっきりになっちゃった。でも、おかげで制作のほうは進みましたよ。このひと月で新曲を2曲書き上げました。まぁ、新しいアルバムに収録できるかどうかまだわかりませんけど、とにかく最近はまた曲を書くのが楽しくなってきました(以前お話したように、先月までグツグツ煮詰まってましたが)。
いや、「新しい音楽を作る」というのが今度のアルバム制作のテーマなので、これまでの経験から確立した曲作りのセオリーを、この際すっかり忘れたらどうかと考えたんです。というか、むしろそれとは真逆のアプローチをしてみようと。
たとえば、ぼくは「あっという間にひらめいたアイデア」を何より優先するタイプなんですけど、それをあえて封印して徹底的にロジカルに曲を構築したりとかね。あと「こんな状態でイイ曲が書けるわけない」っていう、やる気もインスピレーションも全くないときに曲を書き始めたりとか(笑)。
「それ、楽しいの?」って話ですけど(笑)。でも先ほども言ったように、ぼくは「一瞬のひらめき」に頼る曲作りを20年以上もやって煮詰まってしまったので、逆にとことん無理矢理アイデアをひねり出す作業に新鮮さを感じるわけ(笑)。
もちろん、このやり方だっていずれ煮詰まるでしょうから、そのときはまたリセットして「一瞬のひらめき」に戻るのかもしれません。でもいずれにせよ、新鮮なアイデアを得るためには、「いったん煮詰まる」っていうプロセスが必要なんですよね。
それで思い出したけど、宮崎駿監督の映画『魔女の宅急便』(1989)にも、そんな人生訓が語られるシーンがありましたよね。主人公のキキがさ、魔法が使えなくなった悩みを絵描きのおねえさんに相談するじゃないですか。するとおねえさんは、自分が「描けない」ときには、逆に描きまくるんだって言うんですよね。そんなときはどうせ気持ちの整理なんてつかないから、ジタバタするしかないんだと。で、それでもダメだったら描くのをやめて、しばらく絵から離れる。そうすると、そのうちにまた「描きたい」っていう気持ちが戻ってくる・・・。
この話のポイントは、やっぱり「描けない」からといって、いきなり描くのをやめたんじゃ意味ないってことですもんね。やめる前に「ちゃんと」煮詰まらなきゃいけない。そうしないとリフレッシュできないよってことですもんね。
・・・そうそう、あのキキとおねえさんが山小屋で語り合うシーン、ぼく大好きだったんですよねぇ。すっかり忘れてましたけど(笑)。
それではまた。