2023年1月27日金曜日

ガツガツ。


「最近はハングリー精神を持つ若者も少なくなった」なんて話を小耳に挟んだんですけど・・・言われてみると「ハングリー精神」という言葉も久しぶりに聞いた気がします。今の若いひとたちは知ってるのかな?

新川です。どうも。


まぁ、より高みを目指そうとする向上心とか野心、みたいなことですよね。ニュアンスとしては「ガツガツ」してる感じ?文字通り空腹を満たそうとするような。

ぼくは向上心や野心を持つ若者なら今もたくさんいると思いますけど、でも「ハングリー精神」という言葉は、たしかに今の時代にあまり似合わない気はします。高みを目指すにしても、今の若いひとたちは「ガツガツ」というより、もっと自然な欲求に従って行動してる印象を受けますから。

たとえば若くして起業するひとも、「東京行って一旗上げたる!」みたいなノリじゃなくて(笑)、それこそ実家でパソコンやスマホいじってるうちに「これ、ビジネスになるかも」なんてアイデアを思いついて、アレコレやり始めたら本当に事業として成功しちゃった、みたいなさ。

あるいはひたむきな努力を重ねているひとでも、「栄光を手にしたい!」というよりは、純粋に自分の可能性を試してみたくてがんばってるように見えるんですよね。それはそれで素敵だなと思うんですけど、「ハングリー精神」とはなんか違うような気がするんです。

やっぱり今は昔より世の中がずっと豊かで便利になったから、もう「ハングリー」になる理由がないのかもしれません。ハングリーどころか「余り物を出さないようにしましょう」なんて運動が起こるくらいだもんね(笑)。


だから音楽活動してるひとも、今はマイペースにやってるひとが増えたと思います。もうプロとかアマチュアとか、売れる売れないなんてことにはこだわらずにね。

かつては音楽に熱中し始めた若者なら「プロになって、売れる」ことを考えるのが普通だったんです。ぼくもそうでした。それは「これを職業にできたら最高だ」という思いがあったのはもちろんなんですけど、つまるところ「自分のレコードを作って、世に送り出す」という誰もが抱く望みを叶えるには、それしか手段がなかったからなんです。そのためには高いハードルをいくつも越えなきゃなんなくて、だからみんなガツガツしてたわけ(笑)。

でもそれが今は、ネットで誰でも(一人ででも)気軽に出来るようになっちゃいましたからね。そりゃ、もともとガツガツするのが性に合わないタイプのミュージシャンなら、「マイペースでいいや」ってなりますよ。ぼくみたいに(笑)。

まぁ、それを残念なことと思うのかどうかは人それぞれでしょうけど・・・とにかく時代は変わりましたよねぇ。


それではまた。