2024年6月14日金曜日

「サビの部分が歌」の日本語ラップ。


前回はスチャダラパーの「今夜はブギー・バック」の話をしましたが、最近また日本語ラップを聴くのが面白くなってきました。

新川です。どうも。


そこで今回は「ブギー・バック」のような、いわゆる「サビの部分が歌」の日本語ラップという括りで、近年ぼくのアンテナに引っかかって気に入った曲をいくつか紹介してみようと思います。たまにはこういう切り口で曲を選ぶのも面白いかなと。


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> STUTS feat. SUMIN, Daichi Yamamoto & 鎮座DOPENESS / “Mirrors”(2020)


ヒップホップ系のプロデューサー/トラックメイカーとして今やすっかり大物になったSTUTSさんのナンバー。サビの部分の魅惑的な歌声は、韓国の女性シンガーソングライターのSUMINさん。ぼくはこの曲をきっかけに彼女の存在を知って大ファンになってしまいました。若手のDaichi Yamamotoさんとベテランの鎮座DOPENESSさんという、タイプの異なるラッパーのキャスティングもいいです。


> Campanella feat. 中納良恵 / “Think Free”(2020)


Campanella(カンパネルラ)さんはクセのある独特のラップが特徴で、どちらかといえばハードコア寄りのイメージが強いんですけど、この曲はそんなCampanellaさんのラップとEGO-WRAPPIN’の中納良恵さんのチャーミングな歌声の組み合わせが素敵な1曲。プロデュースを手がけたのは、カルト的な人気を持つカナダのジャンル越境系ミュージシャンのMockyさん。


> RAU DEF feat. Sugbabe / “FREEZE!!!”(2015)


ヴォーカルとアディショナル・ラップで参加しているSugbabeなる人物は、この曲のプロデューサーであるPUNPEEさんの変名。PUNPEEさんは優れたラッパーであると同時に、やはり非常に優れたメロディメイカーでもありますよね。聴くたびにそのことを改めて感じさせる1曲です。もちろんRAU DEFさんのラップも、口調はチャラいけど(笑)やっぱり上手いしリリックもなかなかジ~ンと来るものがあります。


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改めて思いましたけど「ブギー・バック」から30年経って、やっぱり日本のヒップホップは「進化」しましたよね。だってあのころと比べたら、ものすごいレベルアップしてるもん。だからここからさらに30年後、どんな進化を遂げているのか非常に興味深いです。そのころには、ぼくは「最近の若手ヤバくね?」とか言ってるジイさんになってるはずですけど(笑)。


それではまた。