ふと思ったんだけど「ミイラ取りがミイラになる」って言葉、あるじゃないですか。
・・・「ミイラ取り」って、なんなんでしょうね?
新川です。どうも。
昔からときどき耳にする言葉ではあったけど、考えてみたら「ミイラ取り」ってよくわかんねぇなと思って(笑)。
要は「ミイラを取りに行く人」って意味ですよね。でもミイラって、取ったり捕まえたりするものじゃないと思うんだけど。虫じゃないんだから。
・・・いや、でもわかりませんね。もしかしたらこの言葉が作られた時代には、今はもう廃れてしまったけど「ミイラ取り」というのが「虫取り」と同じくらいポピュラーな文化だったのかもしれない。そこに由来しているのかもしれない。
それこそ夏休みになると子どもたちが「おーい、みんなミイラ取りに行こうぜ」なんつって。「わーい、行こう行こう」なんつって。
で、みんなでミイラを取る網とか捕まえたミイラを入れとく籠とか持って、どこかミイラのいそうな洞窟かなんかに出かけるんですよ。『八つ墓村』に出てきた鍾乳洞みたいなところに。で、そこで「いた!ミイラ発見!」ってなって、見るとそこには、鎧兜を着て鎮座する山崎努のミイラが(笑)。
でも、それから子どもたちはどうやってミイラを捕まえるんでしょうか。まぁ、虫と違ってミイラは動きませんから捕まえやすいっちゃ捕まえやすいですけど、とはいえ相手は鎧兜を着た山崎努ですからね(笑)。これは手強い。
やはり正攻法としては、持ってきた「ミイラ取り網」を使うんでしょうね。おそらく虫取りと同じ要領で、ミイラ取り網の柄の部分を手で素早く振って、白い網の部分を山崎努の頭にバサッ!と被せる。で、ひとまず確保(笑)。
それからその状態のまま、みんなで慎重に山崎努を手で運んで(笑)、棺桶サイズの「ミイラ籠」に入れます。もちろんその前に頭に被せた網は取ります(笑)。じゃあ最初から網いらねぇじゃねぇかって話ですけど。
ともあれ、これで捕獲成功(いぇーい)。そこで記念写真を撮ったりしてね。山崎努のミイラを囲んでみんなでピース。ひと夏の思い出という感じで。
そのあとはまぁ、誰かが家に持って帰って部屋に飾るんでしょうね(笑)。だから昔は子ども部屋にミイラが置いてある風景というのが、わりと普通だったんですよ。今の感覚だとちょっと違和感がありますけど(ちょっとどころじゃありませんけど)、普通にその横で夜寝たりとか(笑)。
でも時代はその後、いろんな物事が道義的に厳しく指摘されるようになってしまいましたからね。いつしか「ミイラを取って捕まえてきて部屋に飾るというのはいかがなものか」という風潮が生まれ(当初は「え、それがいけませんか?」という反論もあったにせよ)、最終的には野蛮な行為ということで「ミイラ取り」は禁止され、今ではことわざの中でしか聞かない言葉になってしまったのでしょう。
・・・というわけで、えー、最後は「ミイラ取り」の本当の意味をちゃんと調べようと思ったんですけど(笑)、ひとしきり妄想したらなんだかめんどくさくなってきたので、気になったひとは各自で調べてみてください。
それではまた。