2024年7月5日金曜日

500円。


先日、道端に100円玉が落ちているのを見つけました。

でも、知らんぷりをしてそのまま通り過ぎました。

新川です。どうも。


だから「ぼくも裕福になったもんだな」と思って(笑)。ぶっちゃけ、以前のぼくだったら迷わず拾って自分のものにしてたはずです(何しろ貧乏暮らしが長かったですから)。

ともあれ、それをきっかけに「お金を拾った思い出」をアレコレ思い出して。


一番印象に残ってるのは、小学校の低学年くらいのときだったと思うんだけど、公園で500円玉を拾ったんですよ。なんか友達と遊んでるときにたまたま見つけて。

で、そうなったらさ、当然「やった!ラッキー!」ってなって、友達も一緒にいることだし「これでみんなでお菓子買いに行こうぜ」っていう流れになるかと思うじゃないですか。違うんですよ。ぼく、その500円を交番に届けたんです。「マジメか!」っていう(笑)。

いや、でもね、その当時(約40年前)のその年頃の子どもにとっては、500円って大金だったんですよ。だからその500円を巡って、友達と「ネコババしちゃう?それとも交番に届ける?」みたいなやりとりがあったのをぼんやり覚えてますよ。

子どもなりに、気楽にネコババできる金額の「上限」があったと思うんです(笑)。それって、たぶん300円くらいまでなの。学校の遠足に行くときだって「おやつは300円まで」っていうのが鋼鉄のルールでしたからね(笑)。そうなると500円って、うかつに手を出せない金額だったんです。ネコババしたのがバレたら刑務所行きみたいな感覚ですよ。

それで結局「刑務所はゴメンだ」って話になって(笑)。近くにあった交番まで届けたんです。いちおうぼくが「拾い主」ってことで、おまわりさんに名前と住所と電話番号を訊かれて。


で、そのあと友達と別れて家に帰って。そろそろ夕ごはん・・・という時刻に、知らないおばさんが家を訪ねてきたんです。

誰かと思ったら、例の500円の落とし主だったんです。正確に言うと、その500円を落としてしまった小さい子どものお母さんだったんですね。そのお母さんが「良かったらどうぞ」と、プリンやフルーツゼリーの入った袋を持って、家までお礼を言いに来てくれたんです。玄関先で対応したぼくの母が「あらまぁ、わざわざどうも」みたいなこと言ってて。

今の感覚だと、500円で何もそこまでしてくれなくてもと思うけど、まぁ、古き良き時代だったってことなんでしょうね(笑)。そんな出来事がありましたよ。


でも、この話の面白いところはさ。ぼくは拾った500円で、それこそプリンを買って食べることもできたわけですよ。でもそれは良くないことだと思って、プリンはあきらめて、その500円は交番に届けることにした。そしたら、500円を取り戻した落とし主のお母さんが「拾ってくれたお礼に」と言って、ぼくにプリンをくれた。きっと義理堅いひとなんでしょう。なんなら取り戻したその500円でプリンを買って家まで来てくれたかもしれないんです。

だから、結局ぼくは拾った500円でプリンを食べたんですよ(笑)。なんだか不思議ですよね。


それではまた。