マリー・アントワネットは「お米がなければ、天ぷらそばを食べればいいじゃない」とも言っていたそうです(真偽は定かではありません)。
新川です。どうも。
こないだ久しぶりにどん兵衛の天ぷらそばを食べました。どん兵衛と言ったら基本はきつねうどんですけど、たまには天ぷらそばいってみようと思って。うん、やっぱり天ぷらそばは天ぷらそばで安定の美味しさでしたね。さすが日清食品。
でも個人的には、カップめんの天ぷらそばはマルちゃんの緑のたぬきのほうが好き。どん兵衛と比べると若干クオリティは落ちるんだけど、その安っぽい味わいがむしろ好きだったりします。これぞカップめんって感じの。
ご存知のようにどん兵衛のほうは、天ぷら(まぁ、カップめんの「天ぷら」なので、ほぼ天かすで出来たスナック菓子のようなシロモノですけど)を最後に上にのっけることでサクサクの状態で食べられる仕様になっています。いわゆる「あとのせサクサク」タイプです。
いっぽう緑のたぬきの天ぷらは、めんと一緒にお湯に浸して3分待ってから食べるので必然的にブニャブニャになります。「先入れブニャブニャ」です(笑)。でもぼくはあのブニャブニャの天ぷらが好きなんです。
控えめに言ってロクな食いもんじゃないですけどね(笑)。まずめんをほぐす段階でバラバラに分解します(笑)。そうならないように気をつけたとしても、箸で持った途端に千切れたりとか。「つかめねぇじゃねぇか!」っていう(笑)。
でもそんなやっかいな天ぷらを苦労しながら食べるのもまた一興だったりして。味は美味しいからね。「緑のたぬき派」のひとならわかって頂けるでしょう。
あと「ブニャブニャの天ぷら」に、ぼくはちょっとした思い入れもあって。
子どものころ、ときどき家で出前をとることがあったんです。当時はまだ食べ物のデリバリーサービスが今ほどカジュアルなもんじゃなくてね。少なくとも一般家庭においては、出前を頼んで店屋物(てんやもの)を食べるというのは特別な日限定の贅沢だったんです(何しろ時代はまだ昭和でしたから)。だから母が「今夜は出前でもとる?」なんて言うと、我々子どもたちはテンション爆上がりで喜んでました。
で、とりわけめでたい日にはお寿司か天重をとるわけ。天丼じゃなくて天重ね。ごはんが敷き詰められた重箱におっきな海老天が二尾のっかってるやつ。
ただこの天重、やっぱり出前だと出来上がりから多少時間が経ってますから、その間に海老天の衣がすっかりタレを吸って、膨れてブニャブニャになってるんです。
でも、そのブニャブニャの海老天がウマかったんですよ。甘いタレが衣にまんべんなく染みてて(当然ごはんとの相性はバツグン)。あれが大っ好きだったんです。
だからその思い出もあって、ぼくは未だにサクサクの天ぷらより、タレや出汁を吸ってブニャブニャになった天ぷらのほうが好きなんです。っていうか、ブニャブニャになった天ぷらの衣が好きなんだよね。
なーんて話をしたら、みなさんも天ぷらが食べたくなってしまったのではないでしょうか。お腹を空かせてしまったらゴメンナサイ。
それではまた。